フラット化する世界 上
本の紹介
驚愕の本、恐怖すら覚えた。現在、世界経済・世界市場で起こっている大きな変化について何となくわかったつもりになっていたが、あらためてその本質を整理でき、考えさせられた。生ぬるい考えを持った全ての日本人ビジネスマンに読んでもらいたい。今後の行動を変えさせられる意識改革本。
本まとめ
■第1章 われわれが眠っているあいだに
- 世界のフラット化は、地球上の知識中枢をすべて接続して、1つの全地球的なネットワークにまとめ、企業・コミュニティ・個人による繁栄、イノベーション(革新)、コラボレーション(共同作業)の素晴らし時代の到来を招くかもしれない。
- 【グローバリゼーション1.0】コロンブスが航海に乗り出し、旧世界と新世界のあいだの貿易が始まった1492年から1800年頃。国家と腕力の時代。変化の重要因子、世界統一の過程を推進する原動力は、物理的な力ーーー腕力、馬力、風力、さらに後世では汽力ーーーだった。それが世界のサイズをLからMに縮めた。
- 【グローバリゼーション2.0】世界のサイズはMからSに縮まった。変化の重要因子、世界統一を進める原動力は、多国籍企業だった。多国籍企業は、市場と労働力を求めてグローバル化した。この時代、前半の世界統一は蒸気機関と鉄道による輸送コストの軽減が、後半は通信コストの軽減ーーー電報、電話、パソコン、人工衛星、光ファイバー、初期のWWWーーーが原動力になった。
- 【グローバリゼーション3.0】世界をSサイズからさらに縮め、それと同時に競技場を平坦にした。
- インド。「社員の10ないし20パーセントが、昼間に大学で経営学やコンピュータを学んでいる」3分の1が、学位とは関係なくコンピュータや経営学の勉強をしている。
- 「24/7カスタマー」のコールセンターに修飾を希望する人間が一日に700人いて、その6パーセントしか採用されない。
- 若者たちが中流階級の下の方から抜けだして上昇しようとハングリーになっている
- 教育水準の高いインド人は、貧困と社会主義者の官僚機構によって長年抑えつけられてきたから、働く時間の長さなど誰も苦にならないようだった。
- 遠隔重役アシスタント・チームは、仕事をすればするほど知識が蓄積される。もっと高度な問題に取り組みたいと、意欲満々になっている。「絶え間なく学ぶというのが狙いです。いつも試験を受けているようなものですね。勉強には終わりがな・・・人間が何かをやるということには、限りない可能性があるのです」
- 「ホームソーシング」
- 人々が変化に呑み込まれるか、あるいは置き去りにされないように、変化を吸収するのが、われわれの時代に課せられたやりがいのある大仕事なのだ。
■第2章 世界をフラット化した10の力
- フラット化の要因1 ベルリンの壁の崩壊と、創造性の新時代
- 冷戦は、資本主義と共産主義という2大経済制度の争いだった。ベルリンの壁崩壊により一方の制度だけが残り、誰もがそれを指向せざるを得なくなった。
- 資本主義は人を不平等に金持ちにする。これに対して共産主義は人を平等に貧乏にするから、苦労や制限が多くても安心できるーーー仕事、住まい、教育、年金がすべて、程度は不満足かもしれないが、保証されている。
- 「ベルリンの壁は、人々を東ドイツ国内に留めておく象徴であるばかりかーーーわれわれの未来をグローバルな視野で見るのを妨げる手段でもあった。ベルリンの壁がある限り、世界のことをグローバルに考えることが出来ない。世界を全体として見ることが出来ない」
- 壁が崩れると、井戸の中のカエルは、他の井戸のカエルと連絡が取れるようになった・・・壁の崩壊でよかったのは、人間がお互いのことをずっとよく知るようになったという点だ。知識というものは、国境の向こう側について知ることから始まる。
- フラット化の要因2 インターネットの普及と、接続の新時代
- ネットスケープはIT企業ではなかった。ITバブルには加わっていない。彼らがITバブルを始めたのだ。
- ITバブルが最高潮に達していた時期、ダボスの1999年世界経済フォーラムでビル・ゲイツが行った記者会見のことは、今後もずっと記憶に残るだろう。「いいか、あんたたち、バブルに決まっているじゃないか。だが、みんな肝心な点を見過ごしている。このバブルは、インターネット産業に新たな資本を惹きつけていて、イノベーションをどんどん加速させているんだ」
- 光ファイバー関連企業に莫大な過剰投資が行なわれ、地上と海底におびただしい本数の光ファイバーが敷設された。そのため、電話やデータ送信のコストが激減した。
- 市場はインターネット熱にとりつかれ、各社は通信能力の増強にいそしんでいた。しかも、株式市場の急騰により、資金は自由に使える! 楽しく明るく騒ごう! そんなわけで、新規通信会社の描く信じられないくらい楽観的な筋書きの全てに資金が集まった。5,6年のあいだに、こうした通信会社は世界中をつなぐ事業に1兆ドルの投資を行った。
- 光ファイバーを大量に敷設してしまったために、みずからコモディティ化してしまった。多数の会社と投資家が悲惨な事態に陥った。しかし、消費者には大きな恩恵になった。1950年代に全米の道路網が整備されて、アメリカがフラット化され、地域格差がなくなったのと似ている。先進世界はいっそうフラット化した。
- 生命科学では、海中実験ではなくコンピュータを使うことが増えるだろうし、ゲノム情報はインターネットで簡単に手に入る。いずれノートパソコンでワクチンを設計出来るようになるだろう。
- フラット化の要因3 共同作業を可能にした新しいソフトウェア
- フラット化の要因4 アップローディング:コミュニティの力を利用する
- オープンソーシングとは、要するにピアレビュー(研究者同士の相互技術評価)による科学なんだ。科学を学んだ人間が、こうした機会に貢献できる。いろいろな新発見をして、見返りに評価を得る。ビジネスを立ち上げられる場合もある。世界の知識の宝庫をもっと豊かにしたいと思っているだけのこともある。このピア・レビューが肝心なんだーーーいや、オープンソーシングはピアレビューそのものだといっていい。バグやセキュリティ・ホールや標準からの逸脱がないかと、厳しく吟味される。市販品よりも優れた無料ソフトを提供し、マイクロソフトやIBMのような大企業の鼻を明かすのが痛快だという人間もいる。
- アパッチ。「決定的で強い意味を持たせたかったからこの名前にした」と、ベーレンドルフはいう。「アパッチ族は押し寄せる合衆国軍に抵抗し、最後まで降伏しなかった部族だ。その頃僕らは、大企業が乗り出してきて、初期のインターネットエンジニアが築いた土地を「文明化」するのではないかと恐れていた。だから、アパッチという愛称は納得いくものだった。みんなもうまい語呂合わせだといった」つぎはぎをはぎ合わせた、つぎはぎのサーバーというわけだ。
- 「アパッチの連中は、金をもらうことには興味を示さなかった」スウェイソンはいう。「ベースに貢献することを求めてきた。ウチのエンジニアたちは、こういったよ。「アパッチを作っている連中は優秀です。こちらからも優秀な人間を出すようにといってます」最初われわれの提案は一部は拒否された。自分達の水準よりも低すぎるというんだ! コミュニティが見返りに求めたのは、我々の最善の貢献だった」
- フリーウェア運動の第一の目標は、できるだけ多くの人間が制作や改良に参加し、無料で配布することにある。それによって、グローバルな企業の支配を脱する力を全ての自由な個人にあたえられるという確信が根底にある。
- ずばりいおう。世界をフラット化すると、ソフトウェア産業に激しい淘汰が起きる。マイクロソフトやSAPの旧来の商用ソフトウェア、セールスフォース・コムに代表されるビジネスWeb・モデルのレンタル・ソフトウェア、投資されたコミュニティや才能ある個人が作るフリーウェアなど、さまざまな形式のソフトウェアが全て足場を確保する新たな均衡状態が、いずれ生まれるだろう。
- フラット化の要因5 アウトソーシング:Y2Kとインドの目覚め
- インド人達は、事実上、光ファイバーの会社の二番目の買い手になった。インド人とその得意先のアメリカ人は、それらの光ファイバーをただ同然の費用で使ったのだ。
- 1951年、インド初代首相ネールが、東部のカラグプルにインド工業大学(IIT)7校の最初の1校を設立したのは、不朽の業績といえよう。それから50年のあいだ、何十万人ものインド人がこの国立工業大学や私立の工業大学で学んできた。インドの人口は10億を超えるから、この競争によって並外れた数の知的エリート階級が生まれた。インド全体があたかも1つの工場のようになって、工学、コンピュータ科学、ソフトウェアの分野で、極めて優秀な認罪を生産しては輸出した。
- 「賄賂を使ってIITに入学することは出来ない・・・受験者は厳しい入学試験を経て入学する。政府はカリキュラムに干渉せず、勉学は過酷だ・・・おそらくハーバードやMITに入学するよりも難しいだろう・・・サン・マイクロシステムズの共同設立者でIIT卒業生のビノド・コスラはいう。「IITデリー校を卒業して、修士号を取るためにカーネギー・メロンに行ったら、たいして勉強しなくてもいいと思った。IITでの教育に比べたら、随分と楽だったから。」」
- デジタルの鉄道の場合は、「外国人が利益を受ける」。インドはタダ乗りしたわけだ。
- インドは知的能力が発展した発展途上国だ
- Y2Kが迫り来るなかでアメリカとインドのつきあいが始まり、この関係が大きなフラット化の要因となった。
- Y2Kによって、世界中のコンピュータを検査する必要が生じた。ソースコードを1行ずつ見ていく作業に必要な人数が、インドに存在していた。インドのIT産業が世界中に足跡を残したのは、Y2Kのおかげです。Y2Kがわれわれの成長の原動力になった。我々のことを世界に教える原動力になった。Y2K以来、われわれは後ろをふりかえったことがありません。
- インドは、IT産業のにわか景気で利益を得たばかりか、ITバブルの破綻からも利益を得た! それは実に皮肉な成行きだ。ITバブルで敷設されたケーブルがインドを世界とつなぎ、バブル崩壊でそれをほとんどただで使えるようになるとともに、知識労働をインドにアウトソーシングするアメリカ企業が飛躍的に増えた。
- ビジネスプロセスをアウトソーシングすることによって、アメリカの会社はインドの会社に、企業秘密に関わる部分の運営を任せたことになり、事態は全く違う段階へと進んでいった。
- インドは幸運だったと言える。しかし、その収穫は、勤労とたゆまぬ勉学とIITを創設した賢者たちがタネを蒔いたおかげでもある。
- 幸運は心構えのできた人に味方する
- フラット化の要因6 オフショアリング:中国のWTO加盟
- 中国のWTO加盟は中国政府と世界にオフショアリングの新段階をもたらしたーーーより多くの企業が生産を海外に移し、それをグローバルなサプライチェーンに組み込んだ。
- 中国は、海外の製造業者とその科学技術を取り込みたかったーーー中国で売る10億組の下着を製造するためだけではなく、中国の低賃金の労働力を使って世界中に60億組の下着を、欧米はおろかメキシコの下着メーカーよりもずっと安い価格で売るために。
- フラット化の要因7 サプライチェーン:ウォルマートはなぜ強いのか
- 地元のウォルマートの棚から商品を取ってレジに持っていった途端に、世界のどこかで機械の腕が同じ物を作り始める。
- サプライチェーンを有効に動かすのは、傍目で見るほど生易しくはないし、たえずイノベーションや調整を必要とする。フラットな世界でグローバルなサプライチェーンを開発するには、二つの大きな難題がある、とシェフィは説明している。1つは「グローバルな最適化」だ。地球の隅々から工場や小売店に間に合うように配送する総コストを下げることだ。
- ITの進歩によって、ウォルマートはサプライチェーンを移動する商品が今どこにあるかを”見る”ことが出来る。
- デルは、客がいないのにコンピュータを製造するということをしない。客の望むだけの数のコンピュータを製造する。しかも、一台一台が客の要望に従ったものだ。だから、完成品のコンピュータの在庫は一台もない。
- 客の要望は急に変りやすい。情報は氾濫している。短期間の一部の流行が、稲妻みたいに世界を駆け巡る。こんな世界では、企業が競合他社をしのいで抜きん出るには、迅速機敏なグローバルなサプライチェーンが、1つの重要な手法になる。
- ウォルマートについては賛否両論がかまびすしい。サプライチェーンの改善をこれほど効果的に行った(したがって世界をフラット化した)企業は、これまで存在しなかった。
- フラット化の要因8 インソーシング:UPSの新しいビジネス
- UPSのインソーシング「いままでは客からパソコンを受け取って、われわれのはハブに運び、そこから御社の修理工場に運び、直ったものをハブに戻し、そこから客の自宅に運んでいました。この中間の段階をすべて省きましょう。我々がパソコンを受け取って修理し、客に戻します」いまでは、東芝のノートパソコンを送るのに一日、修理に一日で、三日目には戻ってくる。UPSの修理工はすべて東芝の審査を経ている。消費者からの苦情は激減した。しかし、これはUPSが手がけていることの本の一端に過ぎない。
- 信用不安ソリューション。相手が信用出来ない場合には、代金が支払われないと品物を渡さない運送業者を信用すればいい。われわれには、銀行以上にこうした物事を管理する能力がある。
- フラット化の要因9 インフォーミング:知りたいことはグーグルに聞け
- フラット化の要因10 ステロイド:新テクノロジーがさらに加速する
■第3章 三重の集束
- 誰も話したがらない真実をいま話そう。三重の集束のおかげで、このフラット化した世界の新プラットホームは、壁と屋根と床を実質上、一気に吹っ飛ばした。つまり、光ファイバーとインターネットとワークフローソフトウェアが世界を結ぶと、共同作業を阻んでいた壁が吹っ飛ばされた。共に働けるとは夢にも思っていなかった個人や、外国に移すことなど考えられなかった仕事が、突然動き出し、旧来の高い壁が消え失せた。このプラットホームが、われわれの屋根も吹っ飛ばした。アップロードすることーーーブログに意見をアップし、新しい政治的意見をアップし、新しいソフトウェアをアップすることーーーなどとても出来るとは思えなかった人々が、いまや世界にグローバルな影響をおよぼすことが出来ると気がついた。旧来の屋根がなくなると。上へも横へも、これまでは考えられなかったやり方で広げることが出来るようになった。そして、今度は突然床が無くなる。「検索」という新産業のおかげで、個人が事実、引用句、歴史、他人の個人情報まで、いまだかつてなかったほど、深く掘り下げることが出きるようになった。以前は硬いコンクリートの床で、人間や物事の過去や現在を調べるにも限りがあったのだが、それがなくなってしまった。
- 20年ほど前からビジネス関係のマスコミは、「IT革命」とやらについて、かまびすしく書きたてている。あいにくだが、これはプロローグにすぎない。この20年は、共同作業と接続のための新ツールを鍛造し、研ぎ、配っただけだ。本当のIT革命は今から始まる。競技場を平坦にするために、これらのツールは今補い合っている。開演の辞を述べたのは、HPのカーリー・フィオリーナだった。ITバブルとその崩壊は「始まりの終わり」にすぎないと、フィオリーナは2004年の講演で語っている。テクノロジーにおけるこの25年は、準備運動にすぎなかった、とフィオリーナは告げた。「いまこそ私たちは、メインイベントに突入しようとしています。つまり、テクノロジーがビジネスのあらゆる局面、人生と社会のあらゆる局面を完全に変貌させる時代が訪れます」
■第4章 大規模な整理
- ヨーロッパやアメリカで一人雇うのと同じコストで、優秀な研究員5人を中国やインドで雇えるとしたら、私なら5人を雇う。その結果、私が所属する会社から将来的に技術が失われることになったとしても、それはしかたがない。企業とその母国の二者の利益を合致させるには、大きくなったグローバルなパイの一切を要求するだけでなく、新たな一切を創出できる知力を備えた国民を抱える他に方法はない。「私たちは高収入に耽溺しているわけだから、今後はそれに見合う働きをしないといけない」と、そのCEOはいった。
- 客、従業員、国民、納税者、株主などの重層的なアイデンティティを整理して比較考慮するに際して、われわれは決断を求められる。→ウォルマートのケース。
- 貧困層は収入のかなりの部分を食品や日用品に費やすので、ウォルマートの「毎日が安売り」はそういった人々にとって大変貴重なのだ。ウォルマートを貧困対策事業と見なすなら、消費者に2000億ドル以上の還元を行なっているわけで、これは連邦政府の数多くの事業に充分に匹敵する
- ウォルマートの従業員である我々は、新人の手当てや沈金の水準が低いことに憤懣やるかたない思いを抱いている
- アメリカの納税者は、ウォルマートのフルタイム従業員多数のために費用を負担しています。ウォルマートの従業員は、医療保険、公営住宅、食料割引券といったものを必要とすることが多いからです。ウォルマートの従業員は、様々な面で、経済的に自立出来ていないのです。
■第5章 アメリカと自由貿易
- インフォシス・インディアで技術職9000人を募集したところ、インドの若者「100万人が応募」した。
- 肉体労働者が売るものは、一度に1つの工場か一人の消費者にしか買ってもらえない。いっぽう、プログラマーや新薬開発者が売る知識基盤型製品は、世界市場で、誰にでも、同時に売ることが出来る。
- 「人間の要求とニーズは無限だと思うことだ」アンドリーセンはいう。「そうすれば、生まれる産業も、始めるビジネスも、やる仕事も無限にある。人間の想像力だけが、それを制約している。世界はフラット化すると同時に上昇している。
■第6章 無敵の民
- 「いいか、私は子供の頃、よく親に「トム、ご飯をちゃんと食べなさいーーー中国とインドの人たちは食べるものもないのよ」と言われた。おまえたちへのアドバイスはこうだ。宿題をすませなさいーーー中国とインドの人たちがお前たちの仕事を食べようとしているぞ」また、フラットな世界ではそれが可能なのだ。フラットな世界では、アメリカ人の仕事などというものはない。ただの仕事だ。しかも、もっとも優秀で、抜け目なく、生産性が高く、賃金が安い労働者のほうへ仕事が動いてゆく傾向が、日増しに強まっている。その労働者がどこに住んでいようが関係ない。
- フラットな世界で個人として栄えるには、自分を「無敵の民」にする方策を見つけなければならない。
- 私の辞書の無敵の民とは「自分の仕事がアウトソーシング、デジタル化、オートメーション化されることがない人」を意味する
- フラットな世界には「代替可能な仕事と代替不可能な仕事の二つしかない」
- フラットな世界のもっとも顕著な特徴の1つは、たくさんの仕事が代替可能になったことだ
- グローバル化のおかげで薄型テレビ、携帯電話、コンピュータ、靴、衣服、車を、より安く買うことができる。賃金だけではなく物価も、グローバル化の影響を受けている。
- ミドルクラスの仕事のかなりの部分を占めているのは、他人との共同作業や、社内の共同作業をまとめる作業だ
- 「物事を端から端までつなぎ合わせる作業がよくわかっている人材が必要ですーーー端と端というのは、我社のコンピュータと顧客のコンピュータと言う意味ではありません」ワッカーはいう。「われわれあのビジネスと顧客のビジネスのそままた顧客のビジネスの繋がりが重要です。
- MIT教授で起業家のトム・レイトンはいう。「私のところの学生は、一人残らず在学中にヤフーやグーグルの勧誘を受けています。
- 一流の数学者は、全世界で新たなエリートとなっている。
- 検索エンジンを動かし、ウォール街のデリバティブを組み立てるようなアルゴリズムを設計し、実行できる、天才的な一流数学者の需要は、確かに高まっている。
- 今後10年間のアメリカの仕事の62パーセントにおいて、初心者レベルの労働者は、代数、幾何学、データ解析、確率、統計に長けていなければならないという。