20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
本の紹介
・この本では、多くの月並みな考え方を覆していく。自分自身を、そして世界を新鮮な目で見て欲しいというのが筆者の願い
・この本で目指しているのは、読者の皆さんに新しいレンズを提供することであり、そのレンズを通して、日常でぶつかる困難を見つめなおし、将来の進路を描いてもらうこと。常識を疑い、身の回りのルールが本当に正しいのか再検証してもいいのだと、みなさんの背中を押したい。
- ルールは破られるためにある
- 自分で自分に許可を与えよう
- 問題解決の方法は常に存在する
- 早く、何度も失敗せよ
- 機が熟すことなどない
- 新しい目で世界を見つめてみよう
本まとめ
■第1章 スタンフォードの学生売ります 自分の殻を破ろう
・学校の成績は相対評価。つまり誰かが勝てば誰かが負ける仕組みになっている。社会に出れば、目標を共有する者同士がチームを組んで仕事をするのが一般的。自分が勝てば周りも勝つ。
・学生は教科書を読み、熱心にノートを取る。社会に出れば、自分が自分の先生であり、何を知るべきか、情報はどこにあるのか、どうやって吸収するかは、自分で考えるしかない。
・一歩、社会に出れば、状況は全く違う。どんな問いにも、答えは何通りもある。そして、その多くは、どこかしら正しいところがあるものだ。
・状況がめまぐるしく変わる現状では、チャンスを見極め、物事に優先順位をつけ、失敗から学ぶことが必要。
■第2章 常識破りのサーカス みんなの悩みをチャンスに変えろ
・問題は数をこなすほど、自信を持って解決できるようになる。そして、楽に解決できるようになると、問題が問題ではなくチャンスだと気づくのだ。
・面白いのは、現場にいる人ほど、日常的に問題にぶつかっているので、その状況に慣れきってしまい、問題に気づきもしないし、まして、それを解決する独創的な方法など思いつかいない、ということである。
・ニーズを掘り起こすのに必要なのは、世の中のギャップを見つけ、それを埋めることである。
・大事なのは、時間をかけて、常識だと思われていることを洗いざらいあげていくことである。実は、これが一番難しい作業。バルーン血管形成術の例のように、常識は私たちの世界観のなかにしっかりと根付いていて、なかなか気づかないことが多い。ただ、ねばり強くやれば、目の前の選択肢を新鮮な目で見られるようになる。
・起業家精神とは、世の中にはチャンスが転がっていると見ること
・カネを稼ぐよりも、意義を見つける方がいい
・問題を見つけ、常識を徹底的に疑うこと
■第3章 ビキニを着るか、さもなくば死か ルールは破られるためにある
・じつは、私たち自身も、たいていは他人に促される格好でたくさんのルールを自分で決めている。生きていくうちに、こうしたルールが染み付いている。自分に何ができそうか考えるときにも、自然と自分に枠をはめている。頭の中で決めたこの限界は、社会に課されるルールよりも、ずっと強制力が強い。
・できないことなどない、と呑んでかかることで、決まりきった枠からはみ出よう
・大胆なアイデアを思いつくのにお金がかかるわけではないし、責任をとる必要もない。私たちが無意識に課してきたルールを破ればいいのだ。
・ルールは破られるためにあるーーーこうした考え方が集約されているのが、よく耳にするフレーズ「許可を求めるな、許しを請え」だ。
・してはいけないことを3つ教えられたんだ。あとは自分次第だそうだ。
・「『決まりきった次のステップ』とは違う一歩を踏み出したとき、素晴らしいことが起きる」。踏みならされた道は、誰でも通ることができる。でも、予想もしなかった角を曲がり、なにか違うことをしようとしたとき、そして、周りがお膳立てしてくれたルールに疑問を持とうとしたとき、面白いことが起こる。用意された道にとどまった方が楽なのは誰もが認める。だが、その先の角にある意外な世界を見つけるほうがずっと面白いものだ。
・ルールを絶対視しなくていいことがわかれば、俄然、力が湧いてくる。通常の道は、選択肢の1つに過ぎないことを覚えておいて下さい。普段はレシピ通りに料理し、大通りを運転し、踏みならされた道を歩いても一向に構わない。でも常識は何かを考え、見直そうとすれば、そして、自分に投影された自分自身や周りの期待を裏切ってもいいと思えれば、選択肢は限りなく広がる。快適な場所から踏み出すことを恐れないで。不可能なことなどないと呑んでかかって、月並みな考えをひっくり返してください。先ほどの学生の言葉のように、「決まりきった次のステップ」でないことをするには訓練が必要だ。経験を積めば積むほど、選択肢の幅は、自分が思っていたよりもはるかに広いことがわかるはずだ。たったひとつだけルールがあるとすれば、あなた自身がエネルギーと想像力を解放して上げればどこまでも行ける、ということだ。
■第4章 財布を取り出してください 機が熟すことなどない
・そのうち、人間は二つのタイプに分かれることがわかってきた。自分のやりたいことを誰かに許可されるのを待っている人たちと、自分自身で許可する人たちだ。
・脳の研究と経営コンサルティングがいかに似ているかを話していたのだ。どちらにも共通するのは、火急の問題を特定し、関連データを集め、それを分析すること。そして、結果のなかからとくに興味深いものを選び出し、説得力のあるプレゼンテーションを考え、次なる火急の問題を決めることなのだと。
・じつのところ、不満に思っていることや悩みのタネを、人は喜んで話してくれるものだ。
■第5章 シリコンバレーの強さの秘密 早く、何度も失敗せよ
・わたしは学生に「失敗のレジュメ」を書くことを義務づけている。
・失敗はまた、その人がスキルを広げる挑戦をした証でもある。じつは、成功者の多くは、失敗の経験がない人について、十分なリスクをとっていないからだと考えている。
・失敗を経験し、成功も体験するなかでこそしっかりと深く学ぶことができる。わたしはそう考えるようになった。自分でやってみもしないで学ぶことはほとんど不可能だ。いろいろ試してみれば、失敗も避けられないが、そこから学ぶことがあるはずだ。
・リーダーシップに関していえば、本を読むことならいくらでも出来る。でも、本物のリーダーが直面した課題をやってみない限り、リーダーになる備えは出来ないのだ。
・あのレオナルド・ダ・ビンチも、「最初に抵抗する方が、あとになってから抵抗するよりも楽」だと言っている。
・何かを決める際には、過去にどれだけコストをかけたかを考えるべきではないーーー大抵の人は、この原則を知っている。だが「投資しすぎて、引くに引けない症候群」はかなり強力だ。何年にもわたって努力や苦労を重ねてくると、つい正当化したくなり、自分自身にも周りにも「ころにはなにか価値や意味があるはずだ」とか「だからここまで賭けたのだ」と言ってしまう。
・何かをやめると、じつは驚くほど元気が出る。決めるのは自分であり、その気になればいつだってやめられることに気づく。自分で自分を檻に入れ、見張りをする必要などないし、うまくいかない場所に引きこもる必要もない。
・やめることの最大の利点は、まっさらな状態からやり直せることだ。そして、何が起きたのかを時間をかけて分析するなら、やめたことが貴重な経験になって、学ぶことができる。
・人生では、同じ人に何度も出会うことがよくある。それも予想もしない形で。この事ひとつとっても、やめる時は、周りの人への影響をよくよく考えておくべきだ。引き際をきれいにするのは、後々、その影響が自分に巡ってくるというだけでなく、人としてやるべきことなのだ。
・「単純なことだよ。魅力的な女性がいたら、片っ端からデートに誘っているんだ。なかにはイエスと言ってくれる娘もいるからね」。この男性は、数少ないヒットを打つためなら、どれほど空振りしても気にしなかったのだ。ここから、ごく一般的な教訓が引き出せる。外に出て、多くの物事に挑戦する人の方が、電話がかかってくるのをじっと待っている人よりも成功する確率は高い、ということだ。
・仕事を探すときにも、出資者を探すときにも、デートの相手を探すときにも当てはまるのだ。要するに、壁を押し続け、途中の失敗をものともしなければ、成功に突き当たる確率が高まるのだ。
・バカで怠惰で出来の悪い社員を評価しろと言っているわけではない。バカな失敗ではなく、賢い失敗を評価すべきなのだ。クリエイティブな組織をつくりたいのであれば、何もしないことは最悪の類の失敗だ。想像力は行動から生まれる。何もしなければ何も生まれない。
・個々人についてみると、成功と失敗の比率は一定であることを示すたしかな証拠があるという。従って、もっと成功したいのであれば、もっと失敗するのを受け入れなければいけない。失敗と成功は裏腹の関係にあり、どちらか一方だけというわけにはいかないのだ。
・失敗は学習のプロセスにつきものなのだということを肝に命じておいて下さい。失敗していないとすれば、それは十分なリスクをとっていないからかも知れない。
■第6章 絶対いやだ! 工学なんて女がするもんだ 無用なキャリアアドバイス
・情熱とスキルと市場が重なりあうところ。それが、あなたにとってのスウィート・スポットだ。そんなスポットを見つけられたら、仕事がただ生活の糧を得る手段で、仕事が終わった後趣味を楽しめるのではなく、仕事によって生活が豊かになる素晴らしいポジションを見つけることになる。
・中国の老子:生きることの達人は、仕事と遊び、労働と余暇、心と体、教育と娯楽、愛と宗教の区別をつけない。何をやるにしろ、その道で卓越していることを目指す。仕事か遊びかは周りが決めてくれる。当人にとっては、つねに仕事であり遊びでもあるのだ。
・振り返ってみると、キャリアを築くうえでもっと早くに知っておきたかったことは、私が受けた昔ながらのアドバイスとは逆であったことに気づく。そのなかで、一番大切なことは何か? 仕事だとは思わずに取り組める役割を、社会の中に見つけることだと思う。スキルと情熱と市場が重なる場所を見極められたとき、その役割は見つる。それは、やりがいがあるというだけではなく、前向きに情熱を傾けられ、人生を奪うのではなく人生を豊かにしてくれるのだ。ぴたりとはまる役割をみつけるには、実験を繰り返し、多くの選択肢を試し、周りから明に暗に受け取っているメッセージを検証し、正しくないと思えば突っぱねることが必要だ。
・キャリアを重ねていくうちに、今何処にいて、どこに行こうとしているのかを頻繁に点検することが役立つようになる。そうしていれば、物事が計画通りに進まなかったときや、とびきりのチャンスが巡ってきた時に、素早く軌道修正できる。
・最終目的地に急ぎすぎないで。寄り道や思いがけないまわりみちで、とびきり面白い人や場所、チャンスにめぐり会えるものなのだから。
・あなたにとって何が正しいかは、あなた自信が見極めるのだから。
■第7章 レモネードがヘリコプターに化ける 幸運は自分で呼び込むもの
・幸運なんてものはないよ。すべては努力次第だ。
・「努力すればするほど、運はついてくる」。父のおまじないは、幸運をつかむために何をすべきかを思い起こさせてくれた。成功する確立がとても低く、競争がどれほど激しくても、体と頭と心を十分に鍛え、準備すれば、可能性を最大化出来るのだ。
・時間をかけ、努力してテーブルを用意すれば、魅力的な何かが自分の皿の上に確かに乗るのだ。
・デーナの運の強さは、自分が得た知識を、目の前のやるべきことに注ぎ込んだことから来ていると思う。経験のないことでも、やらせて欲しいと頼む度胸があった。そして、ひとつひとつ経験して飛躍する度に、新たなヒントや知識が得られ、それを武器により大きな挑戦を続けたのだ。
・目標を絞り、ひたむきに努力すれば、幸運が舞い込む確率は上げられる。
・訪れた機会を歓迎する、チャンスが舞い込んだら最大限に活かす、身の回りの出来事に目を凝らす、出来るだけ多くの人たちとつきあう、そして、そのつきあいをできるだけいい方向で活かす。
・そのためには、出来るだけ幅広い経験をし、その経験を独自の方法で結びつけること。そして、恐れることなく、自分の人生を演じたいステージに上がろうとすることだ。
■第8章 矢の周りに的を描く 自己流から抜けだそう
・あなたのために何かをしてくれたということは、機会費用がかかっているという事実を忘れてはいけない。つまり、あなたのために時間を割いてくれたのだとすれば、その人自身や他の誰かのために割く時間を犠牲にしたのだ。
・忙しい人にとって、大したことのない頼みごとなどない。自分のやっていることを中断し、わざわざ時間を割いて、あなたの願いに答えてくれたのだ。それがわかっていれば、お礼を言わないなんてありえない。
・実際そうしている人は少ないので、マメにお礼状を書けば目立つこと請け合いだ。
・世の中にはたった50人しかいない
・行く先々で、知り合いや知り合いの知り合いに出くわして、本当に50人しかいないのではないかと思えることが度々あるのだ。隣に座った人は、自分の上司や部下になるかも知れない。顧客になるかも知れない。義理の妹になる可能性だってある。
・それだけ世間は狭いのですから、怒りにまかせて、取り返しのつかないことはしないのが鉄則だ。
・評判ほど大事な資産はない。だから、評判はしっかり守って下さい。
・「ちょっと言っておきたいんだけど、あなたにこの組織は合わないと思うわ。押しが強すぎるもの」。私は涙がこみ上げてきて、このピンチをどう切り抜けるか必死に頭をめぐらせた。私は率直に誤り、指摘してくれたことに感謝した。そして、たいていの人はエネルギッシュで情熱だといってくれるけど、気づかないうちに誤解されていることがわかって良かったと伝えた。私の熱意が誤解されていたのだ。その後は打ち解け、会話が弾んだ。そして最後に、採用すると言ってもらえたのだ。
・面接官にはあらかじめ、応募者について否定的な譲歩を与える。
第一のグループには、自分がその職にふさわしいことを証明するよう指示する。
第二のグループには、面接官とのやり取りから学ぶように指示する。
そして、第三のグループには何も伝えない。
第一のグループと第三のグループでは、面接官の否定的な見方が増幅された。ところが、面接官とのやりとりから何かを学べと支持したグループは、面接官の否定的な味方を覆したのだ。
・交渉を成功させるカギは、全員にとって最大限に有利な結果を引き出せるように、全員の利害を掘り出すことだ。
・交渉で有利になると思って、自分の利害を明らかにしない人が多いからだ。しかしながら、この作戦は誤りだ。実際には、こちらが望むことが、交渉相手が望むことと一致しているかもしれないからだ。
・相手の発言をじっくり聞いて、どんな動機があるのかを見極めるのだ。そうすれば、お互いにとって好ましい結果につながる。
・子育てをしていると、交渉力を磨く機会が限りなくある。「それはいいわね。・・・でも、私たちは自転車にそんなに出せない。半分なら出してもいいわ。でも、自転車を買うのが私たちにとってもっと魅力的になる方法を考えてくれてもいいんじゃない?」。どうすれば 自転車代に見合うだけのことができるか、考えてもらいたかったのだ。
・どんな交渉も、最も重要な成果は、次の交渉が可能になるだ。最初の交渉は始まりに過ぎない。最初の取引が公正で、バランスの取れたものであり、双方が合意事項を守れば、次の交渉はもっとスムーズに行く可能性が高くなる。何度かいいましたが、世の中はとても狭いものだ。同じ人何度も出会うものなのだ。
・交渉は決裂するよりも、ともかく妥協して成立させた方がいいという間違った思い込みをしている人が多いのだ。当然ながら、いつでも交渉を成立させたほうがいいわけではない。交渉のテーブルを離れることを、常に念頭においておくべきだ。
・「何かしてあげられることはないの?」必要があればいつでも手を貸してくれるとわかっているだけで安心した。
・力になろうと申し出ると、喜んでくれる人がほとんどだ。たいていはささやかなことで、相手が望むのも普通うは控えめなものだ。まれに、自分には応えられない、あるいは応えたくないことを求められる場合があるだろう。それを断っても、力になろうと言ってくれたことに感謝し、助けてもらえないという事実を受け入れてくれるはずだ。
・わたしはただ、「大丈夫ですか? 何かできることはありますか?」といって欲しかっただけなのだ。
・あなたの行為は、あなたに対する周りの評価に影響を与える。そして、何度も言うように、いつかどこかで同じ人に出会う可能性は高いのだ。他のことはともかく、相手があなたの振る舞いを覚えているのは確実だ。
■第9章 これ、試験に出ますか? 及第点ではなく最高を目指せ
・彼女に関して何よりも印象的なのは、頼まれた仕事は常に100%以上の結果を出すことだ。そんな彼女でも、たった一つ後悔していることがあるそうだ。若いころ、もっとリスクを取っておけば良かった、というのだ。様々な障害を乗り越えてきたアシュウィニですが、それでも安全な道を歩いてきたと思っているのだ。人生にリハーサルはない、最高の仕事をするチャンスは一度きり。彼女はこうした考え方をモットーとしている。アシュウィニこそ、光り輝くチャンスを逃さない、理想的なモデルと言えるのではないだろうか。
・光り輝くとは、いつでも期待以上のことをすると決意することだ。裏を返せば、期待される最低限のことしかしないのは、その機会を自分で台無しにしていることになる。
・何かをしようとするのと、実際にするのでは大違いだ、ということ。わたしたちは、「何かをしようとしている」としょっちゅう口にします。減量であったり、運動であったり、職探しであったり。でも、本当のところは、しているのか、していないのか、どちらかなのだ。「しようとしている」というのは言い訳にすぎない。何かことを起こすには、最低でも100%の力を出して実現のために努力しなくてはならない。100%の力を出す覚悟がないなら、目標が達成できなかったとき、攻めるべきは自分しかいないのだ。
・人はするべき努力をしなかったという事実を繕うために言い訳をする。
・白襟でボタンダウンのブルーのシャツが2枚欲しいという男性客が来た。販売員は店頭で探すのを手伝い、他の店舗にも問い合せましたが、在庫はなかった。でも販売員は、「あいにく在庫がありません」とは言わなかった。白いシャツとブルーのシャツを二枚ずつテイラー部門に持って行き、襟を付け替えてくれと頼んだのだ。そうすれば、白襟のブルーシャツとブルーの襟の白いシャツが二枚ずつできる。販売員はブルーのシャツを客に見せ、「もしも逆の組み合わせもお望みでしたら、ご用意できます」といったそうだ。
・光り輝く方法は一様ではない。すべては限界をとっ払い、もてる力をいかんなく発揮しようとするところから始まる。及第点に満足せず、自分の行動とその結果の責任は、最終的に自分にあることを自覚することだ。人生にリハーサルはない。ベストを尽くすチャンスは一度しかないのだ。
■第10章 実験的な作品 新しい目で世界を見つめてみよう
・種明かしをすると、これまでの章のタイトルはすべて、「あなた自身に許可を与える」としてもよかった。わたしが伝えたかったのは、常識を疑う許可、世の中を新鮮な目で見る許可、実験する許可、失敗する許可、自分自身で進路を描く許可、そして自分自身の限界を試す許可を、あなた自身に与えてください、ということなのですから。じつはこれこそ、わたしが20歳のとき、あるいは30、40のときに知っていたかったことであり、50歳の今も、たえず思い出さなくてはいけないことなのだ。
・自分や他人の間違いにもっと寛容で、失敗も学習プロセスの一環だと思えれば良かった、と。
・この本の物語で伝えたかったのは、快適な場所から離れ、失敗することをいとわず、不可能なことなどないと呑んでかかり、輝くためにあらゆるチャンスを活かすようにすれば、限りない可能性が広がる、ということだ。